「解釈 + 対応方法」のこと
セラピストの仕事は多くの学問に触れる必要があります。そのときによく出てくる言葉に、
理論
があります。
理論という言葉には必ず「~理論」というふうに、前に言葉が付きます。例えば、階層理論・システム理論・運動麻痺回復ステージ理論、学習理論、作業療法理論などなど。
こういった理論の乱立に私たちは頭を悩ませます。この理論に対する苦手意識を無くし、臨床に活用できるようにするには超訳してしまうのがいいかなと思います。
私は理論のことを、
現象の解釈と対応方法
と訳して活用しています。
例えをいくつか用意してみます。
このサイトは運動麻痺をターゲットとしているので、その関連でいきましょう。
「前方の目標物にリーチ動作をするとき、肩が外転・内旋し、肘は屈曲位してしまう」
この現象を
- 反射理論は、「痙性優位(伸張反射が亢進した)の動作」
- 階層理論は、「中枢制御を脱した異常運動パターンの出現」
- システム理論は、「残された脳のシステムによる代償パターンの出現」
- 生態学的理論は、「〈課題〉と〈知覚・能力〉が相互作用した結果」
といったふうに解釈します(私見含む)。
理論が臨床に有用なのは、解釈と対応方法が1セットになっているからです。要するにアプローチを選択できるということです。
では、理論-解釈ー対応の超訳図を作ってみます。

ここで示したいのは、理論によって現象を見る視点が違うということと、それによって同時に対応も変わってくるということです。
理論 = 解釈 + 対応方法
こう捉えてみると苦手意識が少し軽減するかもしれません。
私たちはある意味で「理論」から離れられない仕事です。そして、セラピストという仕事の周りには多くの理論というフレーム(眼鏡)があり、見え方もその数だけある。「人」という複雑性に富んだ対象に向き合うとき、一つの理論だけだと窮屈な仕事になる。チーム・同僚・組織内で意見が合わなくなることがあるのも、見方(解釈)がたくさんあって、それぞれ違うからでしょう。
「理論(解釈)」がその悩みを解決してくれるかもしれません。