未来=予後予測から「逆算」して治療方針を立てられるため
そもそも、予後予測って何?
リハビリテーションにおいて予後予測という言葉はよく使われています。この予後予測というのは簡単に言うと、
運動麻痺回復の予後予測って何のためにするの?
未来からやってきた主人公が残酷な未来を変えようと奔走する姿を描いた漫画や映画をみなさんも一度は見たことがあるかと思います。今回のテーマである予後予測は、「未来」を見て今を変えていく戦略と言えるでしょう。
さて、運動麻痺に対するアプローチをする上で予後予測が大切な理由は簡潔です。
効率的なアプローチができるため
「効率的」には以下の内容が含まれます。
- 効果的なアプローチを選択できる(的を得たアプローチ)
- 最小の時間で上肢麻痺に対するリハビリテーションを終了できる
未来が予測できれば、今やるべきことが分かる。そのため、患者に運動麻痺回復の可能性を明示できます。明示できれば、セラピストが提案する治療方針に対して患者から同意が得られやすくなり、リハビリに対する動機付けもできます。
脳卒中後の運動麻痺のリハビリテーションは時間との勝負ともいえますので、もっとも回復するであろう「未来」に向けて、患者とセラピストは同じ方向に走らなければ最良の結果には至らないでしょう。
そのためにも「未来」の方角と距離を予め知っておくことが大切です。
予後予測の種類
運動麻痺回復における「予後予測」方法で有名なのは3つです(私見)。
- 比例回復則(線形モデル)
- PREP2
- 非線形モデル
今後、①~③の中でも特に有名且つ有用と思われるものを紹介する予定です。
予後予測を用いる上で大切なこと
それは、予測をリハビリの限界点と捉えるのではなく、予測を超えていくという気概を持つことです。
運動麻痺において明るい未来(予後予測)が待っていることはほとんどありません。元通りになるのは全体の2‐3割に満たないでしょう。その残酷な事実を私たちは患者と共有します。そのとき患者は少なからず絶望します。
だからこそ、私たちは以下の2点を使命としてリハビリに臨みます。
- 予測範囲の下限を下回らないこと、
- 予測範囲の上限を目指すこと
ですが、これは私たちの最低限の使命であって、患者の本質的な想いとは乖離しています。患者はこう思っています。
「未来を(予後予測を)変えて(超えて)ほしい」
もし私が患者側にまわる日が来たら、この想いに答えようと努力してくれるセラピストに担当してもらいたいと願うでしょう。
次の記事では、先ほど紹介した予後予測の3タイプを一つずつ紹介したいと思います。